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3〜6歳の「数字」学習ガイド。「1・2・3」と言えることと、数がわかることは別の話

口で1〜10が言えることと「5個の数がわかる」は別の話です。年齢別の数概念の発達段階と、保育現場でのプリントの使い方をまとめます。

公開: 2026-05-13 更新: 2026-05-13

数字を学ぶ幼児

「うちの子、1から10まで言えます」という声をよく聞きます。でも、「りんごが5個あります、3個食べたら何個残る?」と聞くと答えられない子は多い。これは頭が悪いのではなく、「数唱(数を口で言うこと)」と「数概念(数の量を理解すること)」が別のスキルだからです。

数の発達には段階がある

  • 数唱(2〜3歳): 「ひとつ・ふたつ」や「いち・に・さん」を順番に唱えられる
  • 1対1対応(3〜4歳): 物を一つずつ指差しながら「1、2、3」と数えられる
  • 基数の理解(4〜5歳): 「5個数えたら、全部で5個ある」とわかる
  • 数の保存(5〜6歳): 並べ方が変わっても数は同じだとわかる(ピアジェの操作期)
  • 簡単な計算(5〜6歳): 具体物を使って足したり引いたりできる

この段階は個人差が大きく、年齢で厳密に区切れるわけではありません。「まだ計算できない」より「今はどの段階にいるか」を見る視点が重要です。

数字プリントの使い方

数字のプリントは「数字の形を覚えること」と「数の量感を育てること」の2種類があります。「1」という字を書く練習と、「1個の物を指差す」体験は別の活動です。プリントは前者に強く、後者はブロックや実物を使った活動のほうが適しています。

💡 保育現場でのアドバイス

数字プリントを始める前に、具体物(ブロック・おはじき)での数え遊びを十分に経験させると理解が格段に深まります。プリントはその「確認」として使うイメージが効果的です。

「難しそう」と思わせない工夫

幼児に数を教えるときの最大のリスクは、「難しい」「わからない」という経験を積み重ねて、数に対して苦手意識をつけてしまうことです。最初は「1〜3」だけでOK。できたら「4・5」を加えるくらいのペースで進めると、「できる」体験が積み上がります。

数字を「覚えさせる」より「好奇心を持たせる」方向で関わると、子どもは自分から数えるようになります。「今日、階段何段だった?」「お皿の数、数えてみて」のような日常の問いかけが一番の教材です。